「いつだって大変な時代」

いつだって大変な時代 (講談社現代新書)

いつだって大変な時代 (講談社現代新書)

いつだって大変な時代なのだ。
事後に大変だと塗り替えられることもあれば、突き詰めていくと実はぜんぜん違うものがみえることもある。
著者は、あれ?と思ったことをなぜ?に置き換えて、思索を続けるているのだろう。
梅雨入り宣言なんて大きなお世話だし、歴史的な転換点など当事者にはわからない。
いつのまにやら個人が尊重されていると錯覚してしまったことで世の中がねじれちゃった。
無縁社会を嘆くのはナンセンスでそれは団塊の世代が望んだことじゃないのか。それをいまさら大変だとは。
社会で起きていることへの人々のカンチガイを指摘する。

とはいえ、東日本大震災のときにツイッターは役に立ったかというくだりは、明らかに甘い。
ツイッターは生存確認で役に立っただけではなく、帰宅難民の情報収集にとても機能したのである。
ほかにも、若干、思考が浅いところがあるのがやや難。